教職員の勤務時間はこの4月から1日7時間45分、週38時間45分とされ、週休二日制になっています。しかし、実際はどうでしょうか?私たちは、教職員も人間らしく働くことができる「ルールの確立」ためにとりくみをすすめています。
また教職員の権利・休暇は、青年部や女性部の運動などを通して、一つひとつ拡大してきたものです。
権利・休暇は、安心して仕事に専念でき、人間らしい生活を送ることができ、仕事と家庭生活(子育てや家族介護)を両立していく上で最低限のものです。職場で学習し、必要なときには安心して権利・休暇が行使できる職場づくりをすすめましょう。
教職員の勤務条件の中で、最も基本の一つが勤務時間です。労働基準法の「1日8時間、週40時間」労働をふまえ、京都府の給与条例で「1日7時間45分、週38時間45分」(09・4~)と定められています。
1 教職員の勤務時間・・・09年4月から「1日7時間45分、週38時間45分」に
①職員の勤務時間は、休憩時間を除き、4週間を超えない期間につき1週間当たり38時間45分とする(京都府給与条例30条)。
②任命権者は、月曜日から金曜日までの5日間において、1日につき7時間45分の勤務時間を割り振るものとする(給与条例31条2項)。
③日曜日及び土曜日は、週休日とする(給与条例31条1項)。
④職員は、祝日法に基づく休日、年末年始の休日には、勤務することを要しない(給与条例38条)。特に勤務を命じられた場合、代休措置が講じられる(給与条例39条)。
⑤使用者は、労働者に、休憩時間を除き、1週間について40時間を超えて労働させてはならない(労基法32条1項)。
⑥使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならない(労基法32条2項)。
2 休憩時間・・・今年度から勤務時間の途中に設定
①労働基準法上、原則として休憩時間を勤務時間の途中に一斉に付与し、自由利用させなければならない。また、管理職は、各教職員が休憩を取得できるようすること(労基法34条)。
②任命権者は、月曜日から金曜日までの5日間において、1日につき7時間45分の勤務時間を割り振るものとする(給与条例31条2項)。
③実際の設定については、各学校の事情に応じて校長が②を変更することができる。
以上の原則のもと、*設定時間に公務上やむを得ず休憩が取得できない場合は、勤務時間終了までの時間帯に適宜取得すること、*自由利用の原則に則り、学校外へ出ることも可能であること、*休憩時間を含む時間帯に職員会議等の会議を設定しないこと、*休憩できる環境を整えること(休憩室の設置など)、*休憩時間の設定を文書で明示すること、*保護者への通知は各学校の判断で行うこと、*休憩設定については組合との交渉事項であること等を、市教組と市教委で確認しています。3 時間外勤務は?・・・「原則として時間外勤務はさせてはならない」
①教育職員には原則として時間外勤務を命じないものとする(給特法及び基準政令、給与条例37条)。
②時間外勤務を命じる場合は、以下の4項目に限定され、臨時または緊急やむをえない必要があるときに限られています(給付条例37条)。
○校外実習その他生徒の実習に関する業務
○修学旅行その他学校の行事に関する業務
○職員会議に関する業務
○非常災害の場合、児童又は生徒の指導に関し緊急の措置を必要とする場合その他やむを得ない場合に必要な業務
③教育職員に時間外勤務を命じる場合、「関係教育職員の繁忙の度合い、健康状況を勘案し、その意向を十分尊重しなければならない」「やむを得ず時間外勤務をさせた場合、すみやかに回復措置を講じるよう努める」とされています(京教組と府教委の確認書)。
4 「制度面からの超勤縮減策」について
①週休日に業務を行なった場合、週休日の振替を行ない、休日を保障する
○振替を可能とする週休日の業務
・学習活動 ・学校説明会 ・入学者選抜 ・地域行事 ・PTA行事
・部活動指導(上限は、1年につき最大12日間)
○週休日を振り替える可能期間
・週休日業務の「前4週間、後16週間」の間(ただし同一週での振替を基本とし、それが無理な場合「前4週、後8週」、それでも無理な場合「前4週、後16週」とすることとされています)。振替は1日及び半日(4時間)
②宿泊を伴う学校の行事における勤務時間の割振り
労働基準法39条は、労働者に有給休暇を与えることを使用者の義務として規定し、労働者に労働から解放され、人間にふさわしい文化的・社会的な生活を営むために必要と認められる最小限の休暇を保障しています(給与条例41条)。
1 年休の付与日数
①1暦年(1月~12月)について20日
②4月に採用された新任教職員は15日
2 取得単位...1日・半日・1時間を単位に取得できます
3 繰越...年休は20日を限度に翌年に繰り越すことができます
(新採の人の繰越例)
| 付与日数 | 取得日数例 | 繰越 | |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 15日 | 10日 | 5日 |
| 2年目 | 25日(20日+5日) | 15日 | 10日 |
| 3年目 | 30日(20日+10日) | 15日 | 15日 |
| 4年目 | 35日(20日+15日) | 15日 | 20日 |
4 任命権者は、年休を職員の請求する時季に与えなければならない
5 年休の性格...(最高裁判決 昭48・3・2)
①年休の権利は、法定要件を充たした場合法律上当然に労働者に生ずる権利であって、労働者の請求をまってはじめて生ずるものではない。
②「請求」とは休暇の時季を指定するという趣旨。
③年休の時季の指定したときは、その指定によって年休が成立し、就労義務が消滅する。
④年休をどのように利用するかは労働者の自由。
6 使用者は年休を取得した労働者に対して、不利益な取扱いをしないようにしなければならない(労基法136条)。
7 市教委は管理職員に対し、職員の年休の取得について「年間を通じた計画的な使用の促進に努めること」と通知しています(08「4・10通達」)。
病気休暇は、負傷や疾病のため療養する必要があり、勤務しないことがやむを得ないと認められる場合の休暇(有給)です。
1 病気休暇の期間・・・90日(結核性疾患の場合は1年)
①公務上の負傷の場合は、その都度必要と認められる期間
②次の疾病については90日の範囲内で延長できます(最大180日)。
- 新生物(がん等)
- 精神及び行動の障害(躁うつ病、自律神経失調症等)
- 循環器系の疾患(狭心症、心筋梗塞、心不全、脳梗塞、くも膜下出血等)
- 筋骨格系及び結合組織の疾患(関節炎、腰椎椎間板ヘルニア等)
- 妊娠、分娩及び産じょくに係る疾患
- 厚生労働省の難治性疾患克服研究事業の対象となる疾患=難病
③病気休暇の承認を受けた職員が職務に復帰した後6月以内で同一疾病により病気休暇の承認を受けようとする場合は、前の病気休暇の期間と通算されます。
2 病気休暇の申請・手続き(2007年12月から手続きが厳格になりました)
①長期間(週休日等を除き7日以上)の病気休暇
病気休暇の申請ととともに、医師の診断書を添付する
②短期間(7日未満)の病気休暇
○医師の診断書が必要です。
現在、市教委が運用の改善について検討中です。
3 病気が治らない場合は、病気休職に
4 病気休職等から復職する場合、講師との引継ぎや軽減措置があります。
特別休暇は、結婚、出産、子育てなど特別な事由によって勤務しないことが相当である場合の休暇(有給)です。「特別休暇基準及びその期間」として定められています。以下、青年・女性教職員に係る休暇の主なものです。
1 結婚休暇(6日以内)
職員が結婚する場合の休暇。分割して取得することが可能です
2 妊娠障害休暇(3週間以内)
妊娠中の女性教職員が妊娠に起因すると認められる諸障害のため勤務することが困難なときの休暇
3 産前休暇・産後休暇
○産前休暇:出産予定日8週間前(多胎妊娠の場合14週間)
○産後休暇:産後8週間
4 生理休暇(1回について2日以内)
生理日に勤務することが著しく困難な場合の休暇
5 育児時間(1日90分以内、30分単位)
生後満1歳6月に満たない子どもを育児する場合の休暇
6 配偶者出産休暇(3日間)
配偶者が出産する場合(入・退院時の付き添い、入院中の世話、出生届など)
7 男性育児休暇(5日間)
配偶者の産前・産後期間中に、子どもの養育を行なう場合の休暇
8 子育て休暇(1暦年7日、子どもが一人増えるごとに1日加算されます)
- ①取得用件
-
○子どもが病気の時、看護する必要がある場合
○子どもの予防接種、健康診断・健康診査に付き添う場合
○子どもが在籍する学校の行事に参加する場合
②子どもの範囲 満15歳に達する日以後の3月末まで(中学校卒業)
③取得単位 1日・半日・1時間を単位に取得できます
9 忌引休暇(後日、会葬礼状等の提出など、2007年12月から手続きが厳格になりました)
職員の親族が死亡した場合、葬儀等のために勤務しないことが相当であると認められる時の休暇(配偶者10日、父母7日、子5日など)
10 夏季特別休暇(7月から9月の間に4日間、1日又は半日単位で取得できる)
夏季において盆等の諸行事、帰省等の家庭旅行、健康増進のためのスポーツ、自宅での休養、趣味・娯楽等を行うための休暇
11 ボランティア休暇(1暦年6日間)
職員が自発的に、かつ、報酬を得ないで社会に貢献する活動のための休暇
育児休業制度は、子を養育する教職員の継続的な勤務を促進し、教職員の福祉を増進するとともに、地方公共団体の行政(教育)の円滑な運営に資することを目的としています。
1 育児休業
①対象職員:満3歳までの子をもつ男女すべての教職員
②休業期間:子どもが満3歳になる日まで
- ③育児休業手当金:
- 育児休業期間、賃金は支給されませんが、共済組合から育児休業手当金が1歳(又は1歳半)まで支給されます(給料日額の50%相当)
④期間の延長:特別の事情がある場合を除き、期間の延長は1回限り
⑤不利益取扱いの禁止:育児休業を理由に不利益な取扱いを受けません
2 部分休業(2008年1月から休業できる期間が延長されました)
①対象職員:小学校就学の始期に達する日までの子を養育する職員
- ②休業できる期間:
- 子が小学校就学の始期に達する日までの期間
勤務時間の初め又は終わりにおいて1日を通じて2時間を超えない範囲内(30分単位)
- ③育児時間との関係:
- 育児時間(満1歳半まで、1日90分)が承認されている場合、2時間から育児時間を減じた時間を超えない範囲内(30分)
④部分休業は給与が減額されます(育児時間は有給)
3 育児時間(特別休暇、1日90分以内、有給)
生後満1歳6月に満たない子どもを育児する場合の休暇
4 育児短時間勤務(2008・4~→09・4「15分短縮」にともない一部変更)
職員は、小学校就学の始期に達するまでの子を養育するため、子が小学校就学の日に達するまで、育児短時間勤務をすることができます。
- ①勤務形態:
- ア 3時間55分勤務×5日=19時間35分
イ 4時間55分勤務×5日=24時間35分
ウ 7時間45分勤務×3日=23時間15分
エ 7時間45分×2日+3時間55分×1日=19時間25分
- ②請求:
- 育児短時間勤務をしようとする期間(1月以上1年以下)の初日と末日、勤務形態を明らかにし、初日の1月前までに請求する
③代替講師:非常勤講師(定額講師、定数活用非常勤講師等)が配置されます。
50人以上の学校では衛生委員会が設置されている
50人以上教職員(給食調理人を除く)が在籍する学校では、管理職と同数の教職員から選出された衛生委員と衛生管理者(養護教諭・保体教諭は有資格者)、産業医(校医ではなく資格が必要)が配置されています。京都市では藤森中・洛南中・神川中・北総合・白河総合・東総合・西総合・呉竹総合の8校に設置されています。