放課後(No.756)

先月十九日未明、この国の将来を大きく左右する戦争法案が強行可決されたことに、さらなる不安や憤りを覚えた方は多かったと思います。しかし、この間に生まれた「民主主義は政治家の手ではなく、自分たちの手で守り育てる」という国民的意識の高まりは今後も抑えきれないものとして、日本中のあちこちでさまざまな運動として展開されるのではないでしょうか。
今回の安保法制の成立にいたる経過の中で、さまざまなメディアが全国各地のデモの様子を報じていましたが、成立後もそのうねりは声となって、十月二日には東京日比谷での二万人デモなどの行動へと続いています。そして、デモ参加者の後ろにはデモに参加できなかったたくさんの同じ思いの人々がいます。
若者をはじめ、憲法が広く意識されることにもつながり、「立憲主義」という言葉やその意味が認識されたことは、たいへん重要なことではないでしょうか。継続は力、憲法九条に込められた「二度と戦争はしない」という誓いが、多くの国民の願いとしていっそう染み渡るまで。  (K・M)