2008.2.17京都市長選挙の結果を受けて
2008年2月18日
京都市教職員組合
執行委員長 新谷 一男
私たち市教組は、京都市長選挙に向けて、「教育先進都市」と門川前教育長が全国に吹聴している中、教育パンフ「京都市の教育を考える」を07年3月に発行し、テーマ別に4度にわたって、市民と共に教育を考える集会を開催してきました。その中で、京都市の教育の実態を告発し、何としても京都市長選挙で、貧困で強圧的な京都市教育委員会の姿勢を明らかにさせるために市民との対話を広げてきました。
昨年の中村和雄さんの出馬表明を受けて、京都市政を刷新し、教育行政を根本から改めさせ、どの子どもたちにも、教職員にとっても学びがい、働きがいのある学校を実現するために、各支部集会や組合員集会を開催し、がんばる決意をいち早くかため合いました。
市民大集会で府立体育館に、教育に春を呼ぶ要求梅の花を満開にし、教育格差を明らかにする教育ビラや、教育格差プラスターを作成し、京都市の格差・競争・問答無用の教育実態をあきらかにして、市民との対話を進め、市民の中でも大きな話題になり、世論を動かしてきました。京都市政の職員不祥事・同和・市民いじめの病根を絶つために、中村和雄さんとともに共同の取り組みを強めました。政治の春を呼び、4月から希望にあふれ子どもたちの瞳輝く学校のスタートが出来るようにがんばろうと大奮闘しました。
選挙の結果は、951票差の大接戦でしたが及びませんでした。しかし、マスコミでも述べているように、自民・公明・民主の大連立・相乗り批判が現れたものになり、政党の基礎的力量とはまったく違った結果が出ました。市役所内出身候補者への批判も大きく、現桝本市政の継承に対して、市政の刷新・庁内候補批判を訴えてきた候補者に3分の2あまりの有権者が投票しました。低投票率は、雪の降る最悪の天候だったことも影響したと思いますが、現市政のあまりにもひどい職員の不祥事や同和の不公平、道路特定財源による作り続ける高速道路建設に対しても、市民の批判が大きく、市政を継承すると言っていた門川陣営も、「解決する・凍結する・見直しする」など表明する中で、争点をそらしたことにあるのも確かです。
中村和雄さんが選挙結果を受けて、「市民の願いを理解して市政に反映してほしい。」「市民の苦しみ、痛み、何とかしてほしいという思いを受け止め、これからもがんばって行きたい」と決意を語られました。門川新市長に突きつけられた課題は、明らかです。京都新聞の社説で「与党におもねることなく、凛(りん)として、市民のための京都市長であらねばならない」と主張しているように、門川新市長に突きつけられた課題と姿勢・責任はあきらかです。
私たち市教組は、すべての教職員、父母の皆さんと共に、これからも京都市の教育格差の是正、一人一人を大切にする教育の実現、市教委や文部科学省の教育論議抜きの教育政策の押し付けに反対し、自主的な教育実践を作り上げ、すべての教職員が、子どもとしっかり向き合い、教職員としての働きがいをもてる学校にしていくために全力を上げる決意です。