放課後(NO.674)

 学校を異動することをプリントで知った親御さんから、「先生あてに子どもが手紙を書いたので、今から伺ってもよいか」との電話をいただいた。
 わざわざ子どもと一緒に持ってこられた手紙には、こう書かれていた。


「一年間、いろんなことを教えてくれてありがとうございました。先生は聞いたことを、何でも教えてくれたからうれしかったです。一番心にのこっているのは、学芸会を成功させた時のことです。練習で私がピアノを間違えた時に先生は、『だいじょうぶ。また家で、れんしゅうをがんばってきてな』とやさしく言ってくれました。…(略)」
 私がなにげなく言った一言を、この子の心は、やさしい一言として受け取ってくれたのだ。というよりも、失敗した時にはこんな一言が子どもにはうれしいのだ、と思った。出来栄えばかりを気にするのではなく、こんなふうに子どもに語りかける余裕を持ち続けたい。
(T・H)

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