教育基本法を生かす「共同の学び」を~「第36回京都市教育研究集会」

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 十月二十七日・二十八日に第三六回京都市教育研究集会(市教組教研)が開かれ、二日間でのべ約四五〇人が参加しました。


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 一日目の全体会では、中嶋哲彦さん(名古屋大学)が「『学力テスト』不参加を決めた犬山市~教育基本法を生かし豊かな学力を~」と題して講演されました。「犬山の子どもは犬山で育てる」を合言葉に、習熟度別学習を否定し、少人数学級の中でともに学びあう関係を重視してきたことを語り、文科省が全国一斉学力テストで競争させれば学力が伸びると思っていることを批判して、共同の学びを通しての「豊かな学力」づくりの必要性を述べられました。特別実践報告では、父母・地域住民と結んだ教育懇談会や教育基本法改悪反対の左京区での幅広い取り組みについての明徳小分会の報告、学校祭の取り組みなどを通して子どもたちと教職員との信頼関係を高めている栗陵中分会の報告が、参加者を励ますものとなりました。最後に文化行事として「千本ゑんま堂大念佛狂言保存会」の皆さんが狂言「花盗人」を上演され、フィナーレをかざりました。

 二日目の分科会は、市教委が学校使用を拒否してきた情況の中、午前の教科別分科会と午後の課題別分科会を合わせて約八十本のレポート提案が行われ、熱心な討論が行われました。昨年に引き続き「地域の子育ての共同」や「幼児教育と保育」の分科会に、父母・市民の参加が多くあり、開かれた教研集会となりました。

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参加者の感想

 「少人数学級の推進や、能力別指導の否定、教育内容分析など、一人から果敢にたたかってこられた中嶋さんの歩みそのものが、憲法と教育基本法を生かした教育実践である、と感じました。」(全体会)「これぞ社会科、これぞ地域学習、という実践を聞くことができて、ホッとしました。」(小学校社会)「性教育バッシングを冷静に分析して、ピンチをチャンスに変える姿勢に、学ぶところが多くありました。」(健康教育)