京都市教職員組合規約

一九七〇年十一月二十六日制定

第一章 総則

第一条

この組合は、京都市教職員組合(略称、市教組)という。

第二条

この組合は、事務所を京都市左京区聖護院川原町四番地の十三、京都府教育会館内におく。

第三条

この組合は、組合員の社会的、経済的、政治的地位の向上と、民族的、民主的、科学的教育文化の確立をはかることを目的とする。

第四条

この組合は、前条の目的を達成するため、組合民主主義を確立し、はば広い民主勢力と手をつなぎ、次の事業を行なう。

  1. 組合員の地位および生活を向上させること。
  2. 職場の自由と民主化に関すること。
  3. 憲法・教育基本法にもとづく民主教育の推進に関すること。
  4. 組合員の文化、教養並びに、福利厚生に関すること。
  5. その他、組合の目的達成に必要なこと。
第五条

この組合は京都内で教育に従事するものを組合員とする教職員組合である。

第六条

この組合は、全日本教職員組合に加盟する京都教職員組合に支部として加盟する。

第七条

この組合は、組合員の在職する学校・園毎に分会を、地域毎に支部をもうける。

第八条

この組合は、幼稚園部、事務職員部、養護教員部、栄養職員部、障害児教育部、へき地部、などの専門部と青年部、女性部をもうけることができる。

その運営は規定による。

また、必要に応じ、小学校部会、中学校部会をひらくことができる。

第二章 組合員

第九条

この組合に加入しようとする者は、加入届を執行委員長に提出し、執行委員会の承認を経て組合員となる。

第十条

組合員の権利は次の通りである。

  1. 規約にもとづく選挙権、および被選挙権をもつこと。
  2. 規約にもとづいて、組合の運営に参加し、発言権と決議権をもつこと。
  3. 規約にもとづいて、組合員を批判すること。
  4. 規約にもとづいて、組合役員をリコ-ルすること。
  5. 規約にもとづいて、大会の開催を要求すること。
  6. 規約にもとづいて、公開の会議を傍聴すること。
  7. 規約にもとづいて、会計帳簿を閲覧すること。
  8. 教育委員会等権力機関の不当な取扱いに対し、規約にもとづいて組合各機関に提訴すること。
  9. 規約にもとづいて、自己の懲罰に対して弁明すること。
  10. 規約にもとづいて、救援規定による救援をうけること。
第十一条

組合員の義務は次の通りである。

  1. 組合各機関の決定を守ること。
  2. 組合費を定期的におさめること。
  3. 組合綱領、規約および決議を守ること。
  4. 組合の統一と団結を守ること。
第十二条

組合員は、思想、信条の自由、政党支持、政治活動の自由を保障され、いかなる場合にも、人種、性別、宗教、門地または身分によっても組合員としての資格を奪われたり差別されたりすることはない。

第十三条

組合員がこの組合を脱退しようとするときは、その理由を付して脱退届を執行委員長に提出しなければならない。

第三章 機関

第十四条

この組合に、次の機関をおく。

  1. 大会
  2. 中央委員会
  3. 執行委員会
第十五条

各機関は所定の手続きにより執行委員長が召集する。

第十六条

各機関は別に定めのある場合を除き、構成員の二分の一以上の出席により成立し、議事は多数決により決定する。

第十七条

大会

  1. 大会は、組合の最高の決議機関で、その権能は次の通りである。

    • イ 組合の解散および綱領、規約の制定、変更。
    • ロ 運動方針の決定、および変更。
    • ハ 組合の事業の決定。
    • ニ 予算の決定および決算の承認。
    • ホ 上部組織体ならびに他団体への加入、脱退。
    • ヘ 中央委員会、執行委員会の処理事項の承認。
    • ト 懲罰の意義申し立てにたいする審議、決定。
    • チ 役員のリコ-ル(規定は別に定める)
    • リ その他重要事項の審議決定。
  2. 大会は代議員によって構成する。代議員は大会のつど、分会毎に、予め組合員が五名につき一名(端数切り上げ)の割合で民主的な方法で選出されたものとする。

    ただし、幼稚園部は五名について一名の割合で選出するものとする。

  3. 定期大会は毎年一回、原則として五月に開く。ただし中央委員会、執行委員会、または組合員の三分の一以上が必要と認めた場合は臨時大会を開かねばならない。

  4. 執行委員長は、大会の一週間以前に、その日時場所、議題、その他の必要事項を各分会に通知しなければならない。

    ただし緊急の臨時大会はこのかぎりでない。

  5. 本条一項イの決定は、大会出席代議員の三分の二以上の賛成を得た後、全組合員による直接無記名、秘密投票による過半数の賛成を得なければならない。

第十八条

中央委員会

  1. 中央委員会は、大会に次ぐ決議機関で大会から大会までの組合業務を指揮する権限を持ち、大会にたいして責任を負う。

    その権能はつぎの通りである。

    • イ 緊急重要事項にたいする大会の代決。
    • ロ 諸規定の決定改廃。
    • ハ 各種問題別委員会の設置、改廃。
    • ニ 組合財産の処分決定。
    • ホ 執行委員会処理事項の承認。
    • ヘ その他必要事項の処理決定。
  2. 中央委員会は中央委員によって構成する。

    中央委員は、分会毎に、組合員三十名までは一名、三十一名以上の分会は二名の基準で、民主的な方法で選出されたものとする。

    ただし、幼稚園部は、部員三十名ごとに一名の割合で(端数切り上げ)選出するものとする。

  3. 中央委員会はすくなくとも年六回以上開かねばならない。

    ただし、執行委員会、または中央委員の三分の一以上が要求した場合は、臨時に開かねばならない。

  4. 執行委員長は、中央委員会召集にあたり、一週間以前に、その日時、場所、議題その他必要事項を各分会に通知しなければならない。

    ただし、緊急を要する臨時中央委員会はこのかぎりでない。

第十九条

大会・中央委員会の議長は、そのつど、構成員の中から選出する。

第二十条

執行委員会

執行委員会は、執行委員、青年部長、女性部長、各専門部長、支部書記長によって構成する執行機関で、執行委員長が必要と認めた場合、および、構成員の三分の一以上が要求したとき、随時開催する。

その権能はつぎの通りとする。

  • イ 大会および中央委員会に提出する議案作成に関すること。
  • ロ 議決機関の決定事項の執行に関すること。
  • ハ 上部組織体ならびに加盟団体の役員の選出。
  • ニ 緊急事項の処理に関すること。
    ただし、この場合はつぎの中央委員会において承認を得なければならない。
  • ホ 議長には執行委員長があたる。
  • ヘ 執行委員会は日常業務遂行のための書記局を設ける。

書記局の構成と権能は、別に定める規定による。

第二十一条

この組合は、組合内部の組織活動をおう盛にするとともに、組合の民主的運営を保障するために地域毎に支部を設ける。

支部の運営は支部規定による。

第二十二条

分会は組合活動を推進するために分会会議をもつ。

分会会議は、分会の意向をまとめ、組合各機関に反映させるとともに機関の決定事項を組合員に徹底させる。

第四章 役員

第二十三条

この組合につぎの役員をおく。

  • イ 執行委員長 一名
  • ロ 副執行委員長 若干名
  • ハ 書記長 一名
  • ニ 書記次長 若干名
  • ホ 執行委員 若干名
  • ヘ 会計監査委員 五名
第二十四条

役員の任務は、つぎのとおりである。

  1. 執行委員長は、この組合の代表者で、組合業務を統括する。
  2. 副執行委員長は、執行委員長を補佐し、執行委員長事故あるときは、その一名が代理する。
  3. 書記長は執行委員長を補佐し書記局を統括する。
  4. 書記次長は書記長を補佐し、書記長事故あるときはその一名が代行する。
  5. 執行委員は所属機関の職務を遂行する。
  6. 正副委員長、書記長、書記次長は執行委員を兼ねる。
  7. 会計監査委員は、組合の一切の会計事務を監督し、会計監査を行い、必要に応じて各機関に報告する。
第二十五条

役員の選任は、全組合員の直接無記名秘密投票による過半数の支持を得なければならない。

その実施については規定による。

第二十六条

役員の任期はそれぞれ一ヵ年とする。ただし重任することができる。

第二十七条

役員の辞任は、執行委員会の承認が必要である。

第二十八条

役員は、後任者の決定するまでは、職務を遂行せねばならない。役員の更迭補充のとき後任者の任期は前任者の残余機関とする。

第二十九条

組合の運営上、支部に支部長、分会に分会長をおき、支部、分会の意向を代表させるとともに、組合機関の決定事項を支部、分会に徹底させる。

 分会長は中央委員を兼ねることができる。

第五章 会計

第三十条

この組合の経費は、組合費とその他の収入による。

第三十一条

組合費は大会で決定する。ただし、必要に応じて中央委員会の決定によって臨時費を集めることができる。

第三十二条

組合費は、組合員の特殊事情により執行委員会の決定をもって減免することができる。

その基準は規定による。

第三十三条

この組合の財産は書記局が管理する。

第三十四条

組合員からの要求のある場合は、会計帳簿の公開をしなければならない。

第三十五条

執行委員長は経理状況を、年一回は会計監査報告とともに全組合員に報告しなければならない。

第三十六条

この組合の会計年度は、四月一日より翌年三月三十一日までとし、会計実施に関しては、規定にもとづいて行う。

第六章 賞罰

第三十七条

この組合の特別の功労のあったものは大会の決定により表彰することができる。

第三十八条

役員の背信行為、組合員に反組織的行為があったときは、中央委員会において査問委員会を設け、その調査に基づき規定により懲罰を加えることができる。

右の措置に不服がある場合は、大会に提訴することができる。

第三十九条

現職の組合員が死亡されたとき規定により弔意を表することができる。

第七章 附則

第四十条

この組合は執行委員会によって必要に応じ顧問弁護士を委嘱することができる。

第四十一条

この規約の実施に必要な諸規定は別に定める。

第四十二条

この規約は一九七〇年十一月二十六日より実施する。