子どもの貧困、深刻さ増す


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子どもの貧困を考えるフォーラム開催
子どもの貧困を考える実行委員会が、四月二十九日、上京区のエンゼルハウスで、「フォーラム子どもの貧困 私たちの提案」を開催しました。
このフォーラムは、昨年の全国教育のつどいで、地元京都の企画で行った「子どもと貧困」フォーラムをうけたものです。教職員・父母はじめ二〇〇人の市民が参加し、深刻になってきている貧困が、一層子どもたちに広がっていることが浮き彫りになりました。


第一部では、障害児をもつ母親、教員、福祉事務所ケースワーカー、小児科医、弁護士など八人が、親の貧困が子どもに与えている深刻な影響や実態を報告しました。小学校教員の深澤司さんは「給食が一日の主たる栄養源となっている絶対的貧困の中で生きる子どもの実態は、確実に増えています。しかし、子どもの外見や表面的な様子だけではわからず、これは、親の必死のがんばりで見えにくくなっているという側面もある」と発言しました。
第二部では、「らく相談室」の池添素さんをコーディネーターに、吉田弁護士、全京都生活と健康を守る連合会の高橋さん、佛教大学の鈴木教授、京都総評の梶川さんの四人が討論を行いました。「子どもの貧困を根絶する第一歩は、すべての子どものいのちと学び、育ちを守ることにあり、親の非正規雇用をなくすこと、子どもの権利を保障するためにも、医療費や教育費の負担軽減でなく、無料化することが求められている」と、政策の転換と相談のネットワークの重要性を訴えられました。