教育3法案 強行可決に怒りの声

「悪法」で子ども・教職員は縛れない!

 六月十九日、自民・公明両党は、参院文教科学委員会で、教育に対する国家統制を強化する教育三法案の採決を強行する暴挙を行いました。この日の委員会は、安倍首相出席で質疑が行われ、中央行動に参加していた教職員らが委員会傍聴など国会監視活動を終日続けていました。夕刻、日本共産党の井上哲士議員の質問が終わるやいなや、委員長が一方的に質疑打ち切りを宣言。野党議員が委員長席につめより抗議する中で、採決を強行しました。

 この採決の八分前には、自衛隊のイラク派兵を延長するイラク特措法改悪案も参院防衛委員会で強行採決されました。相次ぎ強行採決されたことに対して、国会前に座り込んでいた教職員らで、即刻抗議集会を行いました。全教の米浦委員長が、「満身の怒りを込めて糾弾する」と厳しく抗議。「理解と納得が教育の原点。命令と競争から子どもと学校を守ろう」と訴えました。委員会で連日奮闘されている井上議員からは、「どんな悪法が通っても、教師の心は縛れない。父母との共同は断ち切れない。いかなる悪法も、教育の条理と憲法の枠は越えられない」という力強い訴えがされました。

 翌二十日、参院本会議でも自民・公明与党の賛成で成立しましたが、異常な短時間審議で拙速を重ねた結果、与党自身が二十二項目の「附帯決議」をつけなければならないという不完全な法律です。

 教育に対する国家統制を許さず、憲法に基づいた民主教育を進めるためにも、七月の参議院選挙は重要な政治戦となります。