抽選に細工して特定の参加者を排除!
市教委の情報提供受けて操作!
京都市での「タウンミーティング」でも重大な不正
京都市内で昨年(2005年)11月に行われた、「文化力親子タウンミーティング」(内閣府・京都市教委共催)でも、重大な不正が行われていたことが明らかになりました。京都市教委が、特定の参加者希望者に関する情報を内閣府に提供し、内閣府が参加者を選ぶ抽選を操作し、この希望者を含む約50名を、最初から抽選対象から外していたというのです。
最も悪質とも言うべきこの不正について、京都市教組は緊急に、京都市教委に対して抗議の申し入れを行いました。
以下にこの申入書を紹介します。
京都市教育委員会 委員長 田中田鶴子様
タウンミーティングにおける参加者排除問題に関する緊急抗議申し入れ
2006年12月14日
京都教職員組合
執行委員長 藤本 雅英
京都市教職員組合協議会
議 長 関 民夫
京都市教職員組合
執行委員長 新谷 一男
京都市立高等学校教職員組合
執行委員長 関 民夫
12月13日の政府のタウンミーティングでの「やらせ」問題に関する報告によると、2005年11月に京都市学校歴史博物館で開催された「文化力親子タウンミーティング イン京都」(内閣府主催 京都市教育委員会共催)において、特定の応募者を意図的に落選させるために不正な抽選が行われていたことが判明しました。報告書によると、定員約200人に対し、約280人の申し込みがあり事前に抽選が行われました。この際、京都市教委の担当者が、TM参加者の河合隼雄文化庁長官の意見に批判的な市民団体の関係者の名前を発見し、「過去の催しで進行を妨げるケースがあり、今回のTMでも想定される懸念を伝えた」とされています。内閣府はこれを受けて、「会場内を混乱を回避する」との理由で、特定の親子を落選させる工作を行いました。これにより、この親子と受付番号の末尾が同じ約50人の市民も参加者から排除されました。
調査委員は会見で、「TMの参加の機会を奪う行為。手続き的な不正の度合いが極めて高く、決して許容できない」などとし、その悪質性を指摘しました。
現在、教育基本法改悪法案が国会で審議され、この「やらせ問題」で、政府・文部科学省は「法案提出の資格があるのか」と国民から厳しい目で見られています。その中で、最も悪質な参加者の意図的な排除が行われたことは断じて許されるものではありません。京都市教育委員会は共催者であるとともに、情報提供がなければこのような排除が行われないことは明らかであり、その責任は極めて重大です。さらに、自らの方針に反対する市民の排除は、民主主義の根本に関わる問題であり、教育行政としての資質が問われる問題です。
私たちは、厳しく抗議するとともに以下の項目について緊急に回答されることを申し入れます。
1.今回のTMにおける参加者排除の真相(責任者、関係者、経緯など)を即刻明らかにされたい。
2.京都市教委が主催するその他の審議会、調査会などの取り組みでも、同様の市民排除が行われていないのか明らかにされたい。
3.今回の市民排除の件での京都市教委の責任を明らかにされたい。
4.京都市教委と意見を異にする市民・団体などを排除する基本姿勢を根本的に改められたい。
以上