第40回京都市教育研究集会―共感と感動の輪が広がる

40回目を迎えた京都市教育研究集会は、去る10月23日の教科別・課題別分科会にのべ190人、24日の全体会に百人が集い行われました。
685-p1-0.jpg 今回は、主催団体に「地域子育て・教育ネットワーク京都」が加わり、記念講演をお願いした宇都宮健児さんが編集委員を務める「週刊金曜日」の「京都読者会」が共催するというかつてない形の開催となりました。


 分科会では平和教育の取り組みや、発達障害の児童と学級作りの取り組みについて青年教師の報告もあり、困難を乗り越えようとする姿勢に共感の声が寄せられました。
 全体会の挨拶で新谷執行委員長が「国連子どもの権利委員会所見」から、過密と生きづらさが深刻化する教育の現状と展望について語りました。その後、「地域子育て・教育ネットワーク京都」に参加する左京、右京、下京、伏見のネットワークの立ち上げからの報告、福祉要求をすすめる会からは制度改悪のねらいと署名の訴え、少年団の指導員の青年は活動内容と歌を紹介し、東山の学校統廃合を考える会は理不尽な統廃合の動きを報告しました。そして宇都宮健児さんの記念講演。共感と感動の輪が広がりました。
685-p1-1.jpg●全体会感想●
・子育てネットのいろいろな地域・団体の話は大変新鮮な気持ちで聞くことができました。個人的には子育ての終わりかけではありますが、こういうネットワークがあると、何らかの形で「子育て」にかかわることができるのでは…と、何か期待感みたいなものを持つことができました。
・宇都宮先生のお話は、とても感動しました。貧困問題は、経済的支援だけでなく、横のつながり、仲間をつくることの大切さにもふれられていました。子どもたちの貧困の連鎖をたち切る上で、子どもと家庭と、横のつながりをつくり、孤立させない取り組みをすすめるという大切な視点に気づかされました。
685-p1-2.jpg●分科会感想●
・発達障害の子どもの教育の分科会に出ました。一年生の先生の実践報告に感動しました。Aさんにふりまわされているのではなく、しんどくてもAさんを中心においた学級運営をされていると感じました。いい勉強になりました。
・高学年の荒れと、その対応に日々悩む現場を見る中で、誰でも担任を持ったり関わったりできるために何が必要かを思い続けています。今日の生活指導の分科会の中から、いかせることが頭をよぎっています。明日から、よりはっきりとその意味するところを見極めていきたいです。
・幼児教育と保育の分科会で話題になった幼保一体化を含む新たな制度に対する不安は大きいです。幼稚園・保育所、公立・私立の全体を見渡して、手をつないで考えていかなければならないと感じました。まずは、自分の足下から、職場でも保護者にも話をしていきたいと思います。