京都市教組全体会350人山極(京大総長)講演に感動戦争は人間の本性ではない

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十月三十一日、十一月一日に京都市教育研究集会が京都教育文化センター、京都アスニーで開催され、一般の参加を含めて二日間で約五百人(全体会三百五十人、分科会百五十人)が参加し、熱心に学びました。


京都市教育研究集会全体会は、「子どもたちに平和を 学校に憲法の息づく教育を」というテーマで開催されました。全体会では、西京極中学校の沖縄への修学旅行で取り組んだ平和学習の報告がされました。事前に学習を積み重ね、旅行後は学年劇を発表することが十年ほど続けられており、この取り組みを通して子どもたちが成長する姿を伝えました。
続いて、総長に就任したばかりの山極寿一さんが、「ゴリラに学ぶ 平和への道」と題して戦争しない社会に向けて熱く語り、参加者に多くの示唆をあたえる講演となりました。 
翌十一月一日には、京都アスニーで、分科会が行われました。午前は八つの教科別分科会、午後は九つの課題別分科会に、合計四十一本のレポートが提出され約百五十人の教職員や市民の方が参加しました。
「わかる授業・楽しい学習」をと工夫された各教科でのさまざまな実践や、教科化の動きのある「道徳」にどう取り組むのかという実践報告、支援の必要な児童に寄り添う指導の報告、また高校入試制度問題や地域少年団を育てる活動報告などが、『競争の教育を見直し、人間らしい成長・発達を保障する学校・地域づくり』というサブテーマのもと、幅広く意見交流され、熱心に学習しました。
参加者の感想
(全体会)
・人間の営みを進化のスケールで見つめ直すことで、平和な生き方がイメージできると思いました。
・世間で信じられている通説を事実に基づいて反論し、そもそも私たち人間は「好戦的でなかったのだ」と思うことができた。
・平和学習を積み重ねての沖縄修学旅行が現在も行われていることに驚きました。それを定着させるために「学年劇」まで…先生方の努力に感謝です。
(分科会)
・自分のクラスの子どもたちを思いうかべながら(実践報告を)聞いていました。チームで支えること、語り合える教職員集団をつくること、「人格の完成」をめざした学校をつくることの大切さを改めて実感しました。(発達障害の子どもの教育分科会)
・道徳は子どもの実感を伴う、リアリティのある教材が大切。また憲法の価値観をベースに大きな価値を伝えていくことは大切…などたくさん学べました。(授業づくり分科会)