原水爆禁止世界大会は、戦後七〇年、日本の原爆被害から七〇年の今年、広島と長崎の両被爆地で開催されました。
市教組からは、八月四日~六日の広島大会に三名、同七日~九日の長崎大会に二名、計五名の代表を派遣しました。五名中三名が青年であったことは特筆すべきことです。両大会とも、二日目の分科会において、市教組代表が「動く分科会(参加者数限定、座学でなくテーマごとに現地で学ぶ。)」に参加することができ、両被爆地の碑めぐりや、長崎佐世保基地(海上自衛隊)見学を通して、過去の被害から現在の問題まで学びを深めました。
閉会行事(長崎)では、オペラ歌手の独唱、合唱組曲、詩の朗読など、プログラムに文化的な内容が例年以上に豊富に盛り込まれ、被爆の悲しみや平和への願いを参加者の心に強く刻みました。
長崎大会の初日には、原爆投下によって「背中に大やけどを負った少年」の写真の当人である谷口稜曄(すみてる)さんが、健常者の二分の一しかないという肺活量で、声をふりしぼって被爆体験を話されました。立っているのも大変な様子でした。被爆者の話を直に聞くことができる年数は残り少なくなっています。被爆七〇年を経ても世界から核がなくならない。被爆者の必死の想いと一緒に私たちにも行動することが求められます。
まずは、市教組の各支部で大会報告会が開催されます。多くのみなさんに被爆の実相を知ってほしいと感じました。