七月三日、京都地裁で第十一回公判が行われ、嵯峨中学校の安本さんの証人調べが行われました。公判の冒頭で、安本さんは、C型肝炎に罹患しながら、多忙のため治療ができず症状が悪化したこと、また昨年、明らかに長時間過密労働をしていた三十四歳の同僚教員の現職死を経験し、定年まで一年を残して、今年三月で退職し治療に専念することを決意したことを陳述しました。
そして、中学校の教員の仕事が多忙になった原因について、採用された時期から現在までの経過や具体的事実を証言しました。次々と導入されてくる新たなカリキュラム、校務分掌の増大、成績評価の細分化による事務量の増加など、毎日やらざるを得ない仕事が山積し、超勤が常態化している学校現場の実態を具体的に述べ、これらが行政施策として学校現場に一方的におろされてくることなどを証言しました。裁判は、証人調べがすべて終了し、年内に結審する予定です。
市教組が取り組んでいる裁判所宛の署名は、京教組、全教をはじめ、民間労組や民主団体・個人などから、一万五千筆をこえる数が集約され、京都地裁に提出しました。