教育とは未来を語ること (機関紙『京都市教組』新年号より)


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(絵画:七条第三小学校分会 渡辺裕美子)

新年おめでとうございます。
昨年は、教育基本法改悪阻止の歴史的たたかいを、退職教職員や他団体、他の労働組合、地域の多くの方々と共に、進めることができました。 政府与党を私たちの運動が、臨時国会最終日まで追い込みました。

国民の声を無視し、無法の限りをつくして、採決を強行せざるを得ませんでした。今後、改悪教育基本法を具体化する関連法案や教育振興基本計画が準備されますが、これらの具体化を許さないように、憲法・子どもの権利条約に依拠しながら、今までのたたかい以上にがんばることが必要です。昨年のたたかいの中での共同の広がりと、中・高校生が自分たちの問題として、「知らない間に自分たちの未来が決められることは許せません」との訴えに確信をもってたたかいぬこうではありませんか。
今年は、市・府会議員選挙、参議院選挙が行われます。私たちの要求に背を向け、教育基本法の改悪を推進した勢力に厳しい審判を下すことが必要です。

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一方、学校現場の多忙さやしんどさは増すばかりで、教育課題の増大や文科省・市教委からの押しつけ・しめつけも極限に達しています。教師としての生きがいを見つけられず、不安も不満も要求も満ちあふれています。こういった状況だからこそ、市教組・分会のはたす役割がますます重要です。個々ばらばらにされている中で、分会会議、教職員同士の連帯・つながりにこそ、職場・学校を変えるカギがあります。また、次代の学校・教育、そして組合を担ってくれる、二十歳代の教職員と共に、世代のギャップをのりこえて学校づくり職場づくりを進めていきましょう。教育は未来を語るものです。現状の厳しさに頭を下げてばかりいないで、未来への展望を持って、一歩一歩前進しようではありませんか。
(京都市教職員組合 執行委員長  新谷 一男 )