超勤訴訟第八回公判/元校長証言「時間外の活動が義務的に行われた」

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 十一月十五日に京都地方裁判所で、超勤訴訟の第八回公判が行われました。公判は今回から中学校の原告と校長の証人調べが始まりました。樫原中の馬越さんは、「荒れた」中学校の子どもや保護者対応の困難さを実態を交えて詳しく語りました。その中で、授業の空き時間をほとんど校内パトロールに費やさざるを得ない状況や夜店のパトロール、下校指導・登校指導、養護施設への学習指導などの取り組みが時間外に設定されている実態が明らかにされました。もう一人の原告の森さんは、生徒指導中にけがを負って、病院に通院したことや生徒会担当の仕事内容について述べるとともに、学級通信が本音を出しにくい生徒と保護者・担任をつなぐ大きな役割を果たしていることを明らかにしました。さらに、テスト問題の作成から採点、成績付け、評価、進路のための資料作成までの一連の作業が大幅な超勤なしには行えない実態を明らかにしました。

 被告京都市側の証人として出廷した元樫原中校長の波多野氏は、樫原中学校の困難な実態を述べるとともに、夜店のパトロールや養護施設の学習指導などが「義務的に」行われていたことを認めました。

 公判後の報告集会では、原告と弁護団のあいさつに続き、大教組の代表や民間労働者、私学で争議をたたかった教員などが激励のあいさつを行いました。あいさつの中では、もっともっと国民・市民的に教師の働き方や学校の実態をひろげることの重要性が語られました。次回公判は二〇〇七年一月二十三日に行われます。