過重な勤務実態が明らかになった証人しらべ:柳川裁判口頭弁論

662-2-1.jpg 公務災害認定を求める柳川重清さん(元西ノ京中)の裁判が、八月二十六日に京都地方裁判所で行われました。
 今回の口頭弁論では、元陸上部の顧問、元生徒、元同僚、家族が証言を行いました。


当時陸上部員の元生徒は、柳川先生が顧問として練習ノートを書かせ、丁寧に指導をしていたこと。休みの日も必ず部活指導に付き添っていたこと。被災当日の過酷な勤務と倒れたときの状況を生々し
く証言しました。また、前任の陸上部顧問は、西ノ京中に専用グラウンドがなく練習に気を使っていたこと。陸上部は種目が多く顧問の負担が大きく、初めて顧問をするときの苦労。ほとんど休むこともできない試合の引率と審判業務の負担などを経験に基づき証言しました。また、元同僚の教員は、進路指導主事としての仕事量、精神的負担を当時の資料に基づき細かく証言をしました。
 最後に妻のさき子さんは、初めて陸上部顧問を引き受けたときの夫の苦悩や、自宅でのコンピューターを使っての仕事の状況、進路指導主事の仕事が忙しくなって、趣味の水泳に全く行けなくなり、休日も全く休めていない状況をリアルに証言しました。何としても、「公務災害を認めてほしい」と切々と訴えを行いました。
 これに対して、被告の基金側の弁護士は、ほとんど、証人の証言を覆すことができませんでした。
 裁判は、次回の口頭弁論で結審し、来年早々にも判決が言い渡される予定です。