つくり変えよう! 共同を軸にした日々の教育実践で

665-1-1.JPG第39回 京都市教育研究集会
 去る十月十七日(全体会)、二十四日(分科会)に京都市教育研究集会が開催されました。
 両日合わせてのべ約三〇〇人が集い、日ごろの実践交流や、学校に現れている課題について意見交流や、議論が行われました。


 全体会講演で、世取山洋介さんは、教研のテーマに「新自由主義教育改革・新政権・子どもの権利」という副題を添えられました。
小泉構造改革路線は一定速度を緩めるだろうけれど、そう簡単に潰えてなくなるものではないとしながら、新政権で変わろうとしている政治への期待と、不安や問題点を指摘しながら、さまざまな視点で話されました。
 そして、自身のアメリカ留学での研究から具体的な例をあげ、複雑な内容を分かりやすく語られました。その中で、貧困層が多いにもかかわらず州統一テストで上位の学校では、子どもの全面発達をめざしていること、教師の集団性が大事にされていること、教育課程が自主編成されていると述べられたことは、私たちの確信を深めるものとなりました。
 また、新自由主義で進められてきた「スタンダード化、評価、競争、賞罰」システムの教育を転換していくためには、子どもや親のニーズに基づいて、これからの教育要求運動を、進めていくことが重要であると述べられました。
 最後に、その対抗軸は、競争の中での「評価と選別」ではなく、あたたかい受容的・応答的人間関係の中で、子どもの声を受け止め、教職員の共同・教職員と子どもとの共同を軸にした日々の教育実践であると締めくくられ、共感と確信の大きな拍手で、講演を閉じました。