変革の年に

京都市教職員組合執行委員長 新谷一男

新年おめでとうございます。
昨年末、今年の漢字に「変」が選ばれました。まさに昨年から今年にかけて、政治でも経済でも教育でも大きく変わる変革の年になるのではないでしょうか。
昨年は、京都市長選挙で幕を開け、京都市の教育格差の問題が大きな争点になり、門川前教育長を相手に、中村和雄さんが九五一票差まで追い上げました。京都市教組がたたかっている教職員の超過勤務是正の裁判も、新採一年目で分限免職処分になった高橋さんの裁判でも、京都市教委は京都地裁では敗訴しました。


 国政では、福田首相が退陣し、麻生首相がまたもや国民の審判も受けずに、政権の座につきました。しかしその政権も支持率の低迷で政治基盤がゆらぎ、解散総選挙もできずに右往左往しています。格差や貧困の問題でも、なんらそれらに対応出来ずにいます。また、アメリカ中心の投機的経済が破綻し、経済危機が全世界をおおいはじめました。その中で、日本の大企業は資本の生き残りのために、大量の派遣労働者や期間労働者の雇用を切り捨てています。しかし、一番弱い立場の労働者たちが、自ら立ち上がり労働組合を結成し、雇用や生活を守るために大資本に立ち向かっています。
教育では、全国学力テストが二年続けて実施され、子どもや学校の序列化を一層加速させることが明らかになってきました。学校の現状を無視して押し付けてきている「教育改革」に、子どもたちも教職員も悲鳴を上げています。特に臨時教職員や若年教職員に、その矛盾が集積されています。その上、改悪教育基本法に基づく、新しい「職」の設置や教員免許更新制も強行しようとしています。学力重視のためと学習時間の増加と教育内容の過密化を推し進め、道徳教育を教育の「要」に位置づける学習指導要領の改訂は、一層学校や子どもに矛盾を激化させることは明らかです。
今年一年、昨年からの変革の流れを大きくし、学校を変え教育を変えるために、市教組の先頭に立って皆さんとともにがんばる決意です。