京都の高校教育が変わる?

709-2-1.jpg問われる高校教育のあり方
三月二〇日、京都市教組は、京教組・府立高教組・市立高教組の合同学習会「京都の高校はどうなる?」を開催しました。


現在、府教委・市教委は「京都市・乙訓地域の入試制度や通学圏」や「市立工業高校」などを見直すための懇談会や委員会をつくって協議をすすめています。
高校教育については、これまでの改革で、「多様なニーズ」に応えられるようにと、専門学科の創設や特色選抜など、教育内容や入試制度が大きく変わってきました。その結果、序列化がすすみ、希望した高校に必ずしも進めなかったり、通学圏の広がりで多額の交通費と時間をかけて通学しなければならなくなったりする子どもが増えています。
今回の懇談会や委員会での協議では、京都の総合選抜制度を単独選抜制度へと変えていこうとする内容が検討されています。しかし、山城通学圏で先行実施されている中で起こっている、高校の序列化や、輪切りで志望校を選ばされ、本人の希望と大きく異なる高校へ進学せざるを得ないなどの問題点が十分議論されていません。
学習会では、これまでの京都の高校教育の変遷と、これからさらに「格差」を広げ「序列化」が強められるのではないかという懸念や、父母の不安などが交流され、高校がその地域に果たす役割と、「近隣の高校に通う」ことの大切さが確認されました。 
現在、懇談会の論議は、再来年度入試(現中学二年)に適用されるペースですすめられており、私たちは、早急にこの問題についての学習と議論を深め、義務教育後の進路保障と、大学受験偏重の高校教育ではなく、これからの社会の主体者になる子どもたちを育てるためにどうあるべきかを明らかにし、父母・地域と共同の運動をすすめていく必要があります。