核兵器のない平和な世界を―原水禁世界大会(長崎)

八月七日〜九日に行われた原水爆禁止2013年世界大会in長崎には、市教組から青年二人を含む三人(京教組全体で十三人)が参加しました。


長崎市民体育館で行われた開会総会では、長崎市長のあいさつ、国連や各国政府代表の報告、そして核兵器全面禁止に向けた国内外からの発言がありました。福島県飯舘村から避難している小学六年生からも、今、頑張っている様子が報告されました。総会後は、青年を中心とした青年交流集会「Ring!Link!Zero2013」に京都の教職員全員で参加しました。
二日目は十五の分科会やフォーラムに各自が分かれて学びました。中でもオリバー・ストーン監督を招いて開かれたフォーラムは注目でした。夜には全国から参加した教職員の交流会に参加しました。
三日目閉会総会は、参加者七千人が一堂に会し、会場は溢れる人々で熱気に包まれました。各地の平和行進の報告、海外代表の発言、「もう一つのアメリカ史」のオリバー・ストーン氏が登場する特別企画、被爆者の決意を受け二〇一五年ニューヨークでのNPT再検討会議にむけた行動提起など、会場からもステージに大きな声援が上がりました。特に、県庁内や教育委員会内で、核兵器廃絶運動に応え多くの核廃絶の署名が集められたり、ポスターもどんどん貼られるという秋田からの報告は、参加者を勇気づけました。
最後に、人類は核兵器と共存できない、全国すべての地域で署名行動を、長崎を最後の被爆地に!の決議に賛同する大きな拍手の中で閉会総会の幕を閉じました。
【参加者の感想】
■教員として広い視野を持つ
長崎大会では、二日目「映像のひろば」分科会での学びが強く心に残りました。二本の映像作品によって、核廃絶や平和に繋がる国内外での大きな動きを感じることができました。一つは、映画「おりづる」。原爆症認定集団訴訟二十九勝、認定基準の改善を勝ち取っている国内での一連の動きです。もう一つは、番組映像「もうひとつのアメリカ史」。真実の歴史を伝えようとする国外での大きな動きです。それぞれの作品の上映時に、監督はじめ、作品に携わった方々が会場に来られて、客席との対話を生で聞くことができました。
教員として教え方の技術を身に付け、事務的な作業をミス無く行うことは大切でしょうが、このような社会の動きを知っていること、それにたいして自分の考えを持つことといった、教員その人の背景となる土壌を耕すような学びが、本当に大切だと思わされました。
■現状を知ることで気付きを得た3日間
昨年の広島大会に続き、長崎で行われた原水爆禁止世界大会に参加し、核兵器縮減に向けてのうねりを実感することができました。世界各国の取り組みを聴く中で、確実に核兵器の数は減ってきています。
また、「自分とはあまり関係のないことだから…」と無関心でいることが、様々な問題を生み出していくことにも気付かされました。平和を維持していくためには、まず現状を知り認識を深めていく姿勢をもつことが大切です。いろいろな気付きがある貴重な三日間を過ごすことができました。