憲法を守り生かそう!

─第四十三回 京都市教研─
十一月一日・二日に京都市教育研究集会が、京都教育文化センター・京都アスニーで開催され、多くの教職員が熱心に学習・討論を行ないました。


[一日の全体会]
開会あいさつで、市教組の得丸執行委員長は「かつてないほどの憲法の危機、民主主義の危機の中での開催。小森さんの話を聞き、何ができるのか考え、力を合わせる契機に」「競争と管理の教育で苦しむ子どもたちを真ん中にして、力を合わせていきましょう」と訴えました。つづいて百々小学校の平和教育の実践が報告されました。
その後、「憲法の危機は教育の危機―第二次安倍政権の改憲暴走を阻止するために―」と題して、東京大学大学院教授で九条の会事務局長の小森陽一さんが講演しました。
自民党は、歴史的な事実に沿ってとらえ直すと、結党以来、憲法を「改正」し「戦争できる国づくり」をめざしていること。また、「日本国憲法改正草案」を現行憲法と読み比べ、立憲主義の立場でなく国民を縛る危険な草案であることを明らかにしました。改憲を押し返すには、世論を変え多数派を形成すること、そのための草の根の運動が大切であることを話されました。
感想
●戦後日本の歴史の流れについて、日本国憲法を目の敵にする勢力の狙いと絡めて、まとめてお話しいただいてよく分かりました。
●疲れのたまった金曜日の夜に聴くには少々しんどい内容でしたが、知らないうちに戦前のような憲法につくりかえられていく。「知らなかった」と言えばそれこそ戦前のままではないか!と思いました。
[二日の分科会]
教科別・課題別の十六の分科会に四十二のレポートが提出され、のべ百四十二人の教職員や市民の方々が参加しました。子どもたちに豊かな学力をつける「わかる授業・楽しい学習」をと工夫された各教科での取り組みや、平和学習、子どもに寄り添った指導などが報告され、参加者は熱心に聴き意見交流をしました。
感想
●普段疑問に思いつつ、なかなか聞けないことを聞くことができ、とても勉強になりました。 (音楽分科会)
●私たち教職員が健康でないと、子どもたちに健康教育をすすめることはできない。教職員の健康観が子どもたちの健康教育に影響するということを改めて感じました。
(健康教育分科会)