これでいいの? 拙速な小中一貫校建設 懇談会で地域・保護者から疑問の声

─向島地域小中一貫校問題─
向島中学校区(二の丸小・二の丸北小・向島南小)で、施設一体型の小中一貫校の創設をめざす動きが急速に進んでいます。すでに各校PTAが臨時総会を開催し、創設をめざす決議を挙げていっています。


この急テンポの動きの中、十二月二十一日と一月二十六日に、伏見子育て懇談会が呼びかけ”小中一貫校ってどんな学校なの?””なんで今なの?”と題した向島中ブロック教育懇談会が持たれました。懇談会では、小中一貫校の狙いや全国的な情勢、市内小中一貫校の様子などを市教組中野副委員長や得丸委員長を講師に学習をしました。また東山地域の参加者からは、東山泉小中学校の取り組みを聞くことができました。
懇談会の参加者からは、「平成三十一年開校と出口が決まっているとは?」「開校時期を考えれば、現保護者だけの問題ではない」「学校は地域のセンターだ。地域住民にも意見を求めるべき」「少人数って子ども一人ひとりをしっかり見てもらえていいじゃないか」という声の一方で、「マンモス校はよくないが、小さすぎる学校の良さについては納得できない」など、保護者、自治会役員、地域住民としての様々な意見が出され、「PTAの学習会ではバラ色の学校ができると思っていたが、問題も多く、もう一度考え直したい」などの感想も聞かれました。
今、全国的に増えている小中一貫校ですが、教育効果の検証も不十分です。子どもたちにとってどんな学校がいいのか、また地域のつながりや暮らしはどうなるのかなど、親と子ども、教職員、地域住民みんなの意見が反映されるような学校づくりが求められています。