偏った「学力競争」をあおり立てる
「学力向上プラン」作成の押しつけをやめよ!
各学校では今、学年末のしめくくりの取り組み、「最後の授業」である卒業式の取り組みなどに、全ての教職員が全力を挙げています。 ところが京都市教育委員会は、この時期に校内に「学力向上チーム」を立ち上げ、短期間で来年度の「学力向上プラン」を作成・報告せよ、と強引な指示を出しています。その内容にも、偏った「学力競争」につながる大きな問題点が含まれています。
私たち京都市教職員組合は、この「学力向上チーム」「学力向上プラン」についての指示に対して、以下の申し入れ文を京都市教委に提出しました。
2007年2月26日
京都市教育委員会
委員長 田中 田鶴子様
教育長 門川 大作様
京都市教職員組合
執行委員長 新谷 一男
学力向上チーム設置ならびに
学力向上プランについての申し入れ
貴教育員会は、小中学校に対し、2月28日までに学力向上チーム設置、3月20日までに学力向上プランを作成することを指示しています。「保護者の関心が高い。学力定着調査や学習確認プログラムの・専科教育等の成果を検証するものであり、これまでの取組を体系的に整理し、足並みをそろえて全校的に取り組むものである。」としていますが、市教組は、以下の点で重大な問題があると考えています。
まず第一に、「学力向上プラン」作成における取組例として、「授業時数の拡充(7時間授業)」や「土曜補習の実施」など、過度の子どもへの負担になることをあげている点です。すでに各校において、学力定着調査の分析、子どもの学びや教師の指導方法の工夫改善など、すべての子どもたちに豊かな学力を保障するためには、どうしたらいいかを研究・議論しているところです。ところが、今回の土曜補習・授業時数の拡充などの具体的取組は、すべての子どもたちが参加できないばかりか、現在の教育課程の検証もなく、とめどもない課外での取組競争を各学校に課するものであり、重大な問題があります。
“「学力向上プラン」についての申し入れ” の続きを読む